基本情報技術者試験に一発合格できたので対策などをまとめてみる
先日、平成30年度秋期の基本情報技術者試験を受験してきました。
無事に一発で合格しましたので対策や勉強法などをご紹介します。
基本情報技術者試験とは
まず基本情報技術者試験とはなんぞやというところなのですが、国家試験である情報処理技術者試験のうちのひとつです。
以下、主催のIPA様のサイトから引用いたします。
情報処理技術者試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験です。
情報システムを構築・運用する「技術者」から情報システムを利用する「エンドユーザ(利用者)」まで、ITに関係するすべての人に活用いただける試験として実施しています。特定の製品やソフトウェアに関する試験ではなく、情報技術の背景として知るべき原理や基礎となる知識・技能について、幅広く総合的に評価しています。出典: IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験:試験の概要
出典:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験:試験のメリット
レベルとしてはITパスポートや新設された情報セキュリティマネジメント試験の上位資格です。この資格をもっているとある程度ITの知識は備わっていることが証明できます。
また、会社によっては入社後の取得が必須となっている会社もあったり、「入社後3年以内に取得できなければエンジニアに向いていない」といった刻印をされるなんていった怖い話も耳にします。
スペック
・Webエンジニア見習い1年目
・ド文系
・計算アレルギー
・ITパスポート取得済み
・プログラム言語はJavaを経験
取得した理由
・次いつするかわからない転職に向けての保険として
・元から勉強するのが好きで目に見える形での指標が欲しかったため
・昇給のため
です。
あんまりかっこいい理由じゃなくてすみません。
参考書
教科書として購入。
ITパスポートでもお世話になった栢木先生シリーズです。
こちらの参考書は計3周したあと、過去問を解いてわからなかった用語を復習するために読みました。
アルゴリズム対策として購入。
かなりわかりやすかったのですが、問題といった問題が少ないので、演習は過去問メインにしたほうがいいです。
あともう一冊くらいアルゴリズムの本を買っとけばよかったなと後悔。
表計算の対策として購入。
ざっと2周しましたが、マクロは飛ばしました。
過去問演習として購入。
計10回分の問題・解答・解説のPDFファイルをダウンロードできるのでおすすめです。
解説がわかりやすくて重宝しました。
アプリ
基本情報技術者試験 午前問題集
Studyplus
どの資格でも勉強するのであればStudyplusというアプリがおすすめです。
こちらのアプリは教材ごとの勉強時間を管理できるだけでなく、同じ資格試験合格を目指している人の勉強内容を知ることができます。
勉強仲間同士で相互フォローすることで、競争心が芽生えてやる気になります。
実際に使ってみて、「〇〇さんは今週〇十時間勉強している・・・!自分も頑張らねば」と思う機会が多々あって、刺激になりました。
お世話になったサイト様
みんな大好き基本情報技術者試験ドットコム様です。
過去問道場という道場形式で過去問が解けるようになっていて、解説も豊富です。
直前1ヵ月は毎日こちらの過去問道場にて問題を解かせていただいていました。
「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典
こちらのサイト様には本当にお世話になりました。
情報処理系の勉強を始めるとまず
IT用語ってむずかしい・・・
わからない・・・
IT嫌い・・・
といったITイヤイヤ期がおとずれます。
わたしも陥りました。
そんなときに救ってくださったのがこちらのサイト様です。
IT用語ってネットで調べても必要以上に堅苦しい言葉で書かれていたり、説明内容が人によって違っていたり、とにかく初学者は混乱するんです。ここで挫折される方も多いのではないでしょうか。
しかし、こちらのサイト様ではそういった難しい用語に関して、ピヨ太さんやピヨ子さんといった可愛らしいキャラクターとともに、非常にわかりやすく図解してくださっています。
日常的な例をもとに、これでもかというくらい文章を嚙み砕いてくださっていて、
どんな難解な用語でも明快にイメージすることができました。
また、人によって解釈が違う用語については、注釈を添えていただいています。調べものをするときにそう注釈していただけるのはありがたいですよね。
わたしは勉強中わからない単語に出会ったら、まずこちらのサイト様で調べるようにしていました。
とくに勉強初期のころは毎日利用させていただいていました。感謝の意を述べたいくらいお世話になりました。本当にありがとうございます。
勉強時間
先述のStudyplusで記録していた勉強時間です。
勉強内容はこちら。
ざっくり言うと、合計約150時間勉強しました。
時間配分と得点についての考察
記事にしました。
勉強法
別記事にて公開予定。
対策について
情報収集
勉強の初期段階はとにかく情報を収集してください。
インターネットで調べると合格された方の合格体験記や、勉強法などたくさんヒットします。
そういった情報を得て、客観的に自分の戦略をたててください。
隙間時間の活用
時間の無い社会人の方々は、隙間時間の有効活用をできるかどうかが最大の分かれ目になります。
わたしは直前期には、通勤時間、休憩時間、お風呂中などすべての時間を勉強時間にあてていました。
一日のうち隙間時間をかき集めれば、3時間は勉強できます。
残業の多い方は「そんなに時間とれないよ!」と思われるかもしれませんが、そういった方はぜひ1時間早めに起きて朝活をしてみてください。
必須問題を重点的に勉強する
試験前1ヵ月は、必須であるセキュリティ・アルゴリズム・表計算を重点的に勉強しました。
それが吉となり、セキュリティでは満点をとることができました。(アルゴリズムと表計算のマクロは間に合わずに爆死しましたが・・・)
はじめは苦手だと思っている分野でも、やればやるほど自信がついてくるのがわかると思います。
たまに「アルゴリズムは捨てていい」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、
わたしはそうは思いません。
アルゴリズムは基本さえおさえていれば、最低でも1問は正解することができると考えるからです。
そのたった1問の正解が合否を分けます。
そう考えると勉強しないわけはないと思いませんか?
表計算の関数は覚えなくてもいい
表計算に関しては、ネットで検索すると「まず関数を暗記しろ」といったことがよく書かれていますが、間違っても説明を1字1句覚えるなんて真似はしないでください。
なぜなら、関数の説明リストが試験問題の最後に載っているからです。
わたしは最初、すべての関数を暗記しようとして苦戦しました。
しかし、どうやっても覚えられないのです。
それもそのはず。
表計算の関数は、必ず表とセットで覚えないと意味をなさないからです。
問題についてる説明リストの存在に気づいてからはおもしろいほど解けるようになりました。
素早く問題を解く、といった点では暗記は大事かもしれません。
しかしわたしはその暗記が万が一間違っていたら・・・と考えたら不安だったので、試験当日も説明リストとにらめっこしながら問題を解きました。
過去問演習のときから説明をざっと読む訓練はしていたので、時間切れになることはなかったです。
反省点と受験予定の方にお伝えしたいこと
過去問を早めに解き始めるべきだった
わたしが過去問を解き始めたのは、試験の2ヵ月前でした。
これが、わたしにとっては、遅すぎました。
それまでアプリで午前問題は解いていたものの、午後問題に関しては、試しに見たことすらありませんでした。
午前問題が解けるようになってから・・・と考えていたのが、仇となりました。
2ヵ月前、過去問題を初めて解いたときに思ったこと。
それは、
絶望。
アルゴリズムがとにかく難しくて太刀打ちできなかったのです。
得点はもちろん0/20点。
リアルに泣きました。
まだ午前問題しか解いていない方がいらっしゃいましたら、ぜひすぐにでも過去問題を見てみてください。
そして早めのうちから対策を練ってください。
分野の選択について
文系出身の方はとくに、分野の選択について迷われるかもしれません。
わたしも直前一週間前まで悩みました。
最終的には「当日決めよう」となったのですが、おおかた目星をつけておくといいです。
そして一つでも得意分野を身につけておくと安心できます。
わたしの得意分野はデータベースでした。(当日は撃沈でしたが・・・)
必ず解く分野と、当日見て簡単そうだったら解く分野を把握しておきましょう。
また、プログラム系の選択問題は、文系なら一択で表計算と言われていますが、わたしは今思うと少しかじったJavaで受験してみたかったなあと思います。
それは自分の勉強のためです。
まったくのプログラミング未経験でしたら、表計算がおすすめですが、
少しでもプログラムを組んだことがある方であれば、鼻からあきらめずにほかの言語系も候補にいれてみたらいいと思います。
アルゴリズムとマクロは最後まで分からなかった
試験2週間前くらいからでしょうか。
過去問を解いていてアルゴリズムと表計算が安定して5~6割とれるようになってきたのは。
いかんせん初回が得点ゼロでしたので、
「なんだ、やればできるじゃん!」と調子に乗ってそこから少し手を抜くようになりました。
当日フタを開けてみれば、最悪です。
まあ惨敗でした。
「解けた」ではなく、
「解けた気」で終わってしまっていたのです。
結局最終的には合格したので、よかったのですが、ちょっと悔しかったです。
拍子抜けしました。
この2分野に関しては、得点できるようになっても途中で手を止めないことをおすすめします。
本をたくさん読むといい
世の中にはITについてわかりやすく書かれた本がたくさん出ています。
先日、別の目的で図書館へ行ったのですが、
そこで、
イメージがしづらいTCP/IPについてとてもわかりやすくかつおもしろく書かれている本と出会いました。
気軽に読める雑誌調になっていて、今まで読んでいた参考書とはまったく違うアプローチで脳に情報がスイスイとはいっていったのです。
残念ながらそちらの本は廃版となっていたため、メルカリで買おうかなと思っていますが・・・
自分が「おもしろそう」「興味がある」というきっかけがあるとまるで世界が変わるものです。
また、IT本にかかわらず、
基本情報技術者試験は長文との闘いとなります。
小説でも何でもいいですが、長文と活字に慣れておくといいかと思います。
午後問題では問題文に答えが書いてあることもあるので、例えるならばセンター試験の国語です。
いかに素早く要領よく長文が読めるかがカギとなります。
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最後になりますが、現在受験に向けて勉強中の方。
どうか、あきらめずに突っ走ってください。
わたしは試験終了30秒前にアルゴリズムの問題でひらめいて、1問正解をゲットすることができました。
もしかしたらこの1問のおかげで合格できたのかもしれないのです。
プレッシャーで押しつぶされそうな方。
試しに受けてみたら受かっちゃったなんて話も聞きますので、
しっかりと勉強されている方なら受かるかもしれませんよ。
あきらめるなんてもったいないです。
自信をもって立ち向かいましょう。